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妊娠中の口腔ケアはどうする?ホルモンバランスの変化による歯への影響とその対策

妊娠

豊田駅、北八王子駅から通える 日野市・八王子市の歯医者さん 多賀歯科医院

 

妊娠は女性の体に多くの変化をもたらしますが、その中でもホルモンバランスの変化が歯や歯茎に与える影響は軽視できません。
妊娠中は特に口腔ケアが重要であり、適切な対策を講じることで、歯の健康を守ることができます。
今回は、妊娠中におけるホルモン変化の影響と、それに対する対策について詳しく解説します。


妊娠中のホルモン変化とその影響


妊娠中、特に増加するホルモンはエストロゲンとプロゲステロンです。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンで、子宮などの生殖器官を発育、維持する働きがあります。
プロゲステロンは「妊娠を維持」させる働きがあり、プロゲステロンが増加すると、食欲が増えたり水分や栄養素をため込もうとしたりします。

これらのホルモンが増加すると、歯茎が腫れやすくなり、炎症を引き起こしやすくなります。
この状態は「妊娠性歯肉炎」と呼ばれ、多くの妊婦さんが経験する症状です。
さらに、ホルモンバランスの変化は、口腔内の細菌バランスにも影響を与え、虫歯や歯周病のリスクが高まることがあります。

妊娠中の口腔ケアはどうする?ホルモンバランスの変化による歯への影響とその対策

 

妊娠中の口腔ケアの重要性


妊娠中は、通常以上に口腔ケアが重要です。
歯肉炎が進行すると、歯周病のリスクが高まり、最悪の場合、早産や低体重児出産のリスクが高まる可能性があります。
健康な歯茎と歯を保つことは、母体だけでなく、赤ちゃんの健康にも影響を与える重要な要素です。


妊娠中の歯のケア方法


以下のポイントを意識して、妊娠中でも健康な歯を保ちましょう。

1. 毎日の歯磨き:
フッ素入りの歯磨き粉を使用し、1日2回以上しっかりと歯を磨くことが大切です。
特に就寝前のケアは、口腔内の細菌の増殖を防ぐために重要です。

2. フロスや歯間ブラシの活用:
歯と歯の間のプラークは、通常の歯磨きだけでは取り除けないことが多いです。
フロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間も清潔に保ちましょう。

3. バランスの良い食事:
妊娠中は特にカルシウムやビタミンCが重要です。
これらの栄養素は歯と歯茎の健康を維持するのに役立ちます。
また、甘いものや酸性の食べ物は、虫歯や歯のエナメル質を傷つける原因となるため、摂取を控えるようにしましょう。

4. 定期的な歯科検診:
妊娠中も定期的に歯科検診を受けることが推奨されます。
歯科医師は妊娠に配慮した治療を行い、必要に応じてホルモン変化による口腔内のトラブルを予防するためのアドバイスを提供してくれます。

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妊娠中に歯科治療が必要になった場合の注意点


妊娠中は上記のようなケアを心掛け、可能な限り歯科治療を避けるのが理想ですが、虫歯が進行してしまったり、歯茎に強い痛みや炎症が生じるなど、どうしても治療が必要になる場合があります。
その際には、以下の注意点をしっかり守り、母体と赤ちゃんの健康を最優先に考えましょう。

1. 治療のタイミングを考慮する
妊娠中の歯科治療は、妊娠の時期によってリスクが異なります。

・妊娠初期:
妊娠の初期は、胎児の器官形成が進む大切な時期です。
この時期は可能な限り歯科治療を避けるべきです。
緊急の場合を除き、治療は避け、歯科医師に相談しましょう。

・妊娠中期:
この時期は、胎児の成長が安定しているため、歯科治療が比較的安全に行える時期とされています。
虫歯治療や歯周病のケアが必要な場合は、妊娠中期に行うことを推奨します。

・妊娠後期:
妊娠後期は、お腹が大きくなり、仰向けの姿勢で治療を受けることが難しくなることがあります。
また、早産のリスクもあるため、治療を行う際は歯科医師と相談の上、慎重に検討しましょう。

2. 使用する薬剤や麻酔について
妊娠中に使用される薬剤や麻酔は、胎児への影響を考慮する必要があります。

・麻酔:
歯科治療で使用される局所麻酔は、基本的に母体や胎児に大きな影響を与えることはありませんが、妊娠中に適切とされる麻酔薬の選択が必要です。
治療前に妊娠中であることを必ず歯科医師に伝え、最適な麻酔を使用してもらいましょう。

・鎮痛剤:
痛みがある場合に使用する鎮痛剤も、胎児への影響が少ない薬剤を選ぶことが重要です。
市販の薬を使用する際も、必ず医師や歯科医師に相談するようにしましょう。

妊娠中の口腔ケアはどうする?ホルモンバランスの変化による歯への影響とその対策

 

3. レントゲン撮影について
歯科治療で必要となる場合があるレントゲン撮影は、胎児に悪影響を与える可能性があるため、できる限り避けることが望ましいです。
ただし、緊急の場合には、鉛のエプロンなどで腹部をしっかりと保護することで、リスクを最小限に抑えることが可能です。

4. 歯科医師とのコミュニケーション
妊娠中の治療は、歯科医師としっかりとコミュニケーションを取り、治療内容やリスクについて十分に理解した上で行うことが重要です。
妊娠中であることを必ず事前に伝え、治療の選択肢について相談しましょう。

 

まとめ

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯や歯茎にさまざまな影響が及ぶ可能性があります。
しかし、適切な口腔ケアを行うことで、これらのリスクを大幅に軽減することができます。
毎日のケアを丁寧に行い、定期的に歯科医師のチェックを受けることで、健康な歯と歯茎を維持し、母子共に健康な妊娠期間を過ごしましょう。

 

多賀歯科医院では、患者様のいろいろなお悩みにもお答えしています。

お口のお悩みがありましたら、お気軽にご来院ください。

 

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