ブログ(記事)|患者さまに合わせたチーム医療を実践し、予防・メンテナンスに尽力する八王子・日野のか強診、多賀歯科医院
厚生労働省認定 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
歯科外来診療環境体制認定施設
豊田駅、北八王子駅から通える 日野市・八王子市の歯医者さん 多賀歯科医院
妊娠中にインプラント治療を受けることは可能ですが、妊娠中の体調や胎児への影響を考慮し、慎重な判断が必要です。
本記事では、妊娠中にインプラント治療を受ける際のリスクと注意点について詳しく解説します。
インプラント治療の基本
インプラント治療は、歯を失った部分に人工歯を埋め込む治療です。
入れ歯やブリッジ治療に比べて噛む力や耐久性に優れており、多くの患者にとって有益な治療法です。
しかし、妊娠中に治療を受けることには多くのリスクが伴います。
妊娠中にインプラント治療を受けるリスク
1. 仰向けの体勢の負担
妊娠中、特に妊娠6ヶ月以降はお腹が大きくなり、仰向けの体勢で治療を受けることが困難になります。
仰向けの状態が長時間続くと、母体の下大静脈が圧迫され、仰臥位低血圧症候群を引き起こす可能性があります。
この症状は、母親に吐き気や顔色の悪化を引き起こし、酷い場合には意識障害を伴うこともあります。
2. 長期間の通院による負担
インプラント治療は通常の歯科治療に比べて長期間の通院が必要です。
治療が完了するまでに半年から1年程度かかることが一般的です。
妊婦は健康状態でも体力を消耗しやすく、長期間の通院は大きな負担となります。
また、通院が難しくなることで、適切な治療を受けられなくなる懸念もあります。
3. インプラント治療中の出血のリスク
インプラント治療には外科手術が伴い、出血のリスクがあります。
妊婦の出血は、出産のメカニズムに影響を与えるため、早産を誘発する可能性があります。
通常の体調であれば問題のない出血量でも、妊娠中には重大な影響を及ぼすことがあります。
4. つわり時の治療負担
妊娠初期のつわりは、多くの妊婦にとって大きな負担です。
つわりが酷い場合、歯科治療を受けること自体が困難になります。
つわりの期間中に無理にインプラント治療を行うと、さらに体調を悪化させる可能性があります。
5. レントゲンや歯科CTによる胎児への影響
インプラント治療では、手術前にレントゲンや歯科CTを使用します。
一般的なレントゲンの被ばく量は少ないものの、胎児に対する安全性が完全に保証されているわけではありません。
妊娠中は放射線被ばくを避けることが推奨されます。
6. 麻酔などの薬のリスク
インプラント治療には麻酔が必要です。
妊婦が摂取した薬物は胎児に影響を与える可能性があり、麻酔の使用は慎重に考える必要があります。
術後の投薬も含めて、薬の影響が完全に排除できるわけではないため、リスクを避けるためには治療を延期することが望ましいです。
妊娠中にインプラント治療を受けるタイミング
どうしても妊娠中にインプラント治療を受けなければならない場合、安定期とされる妊娠5ヶ月から7ヶ月の間に行うことが考えられます。
しかし、多くの場合、妊娠が判明した時点で治療は中断されます。
既に歯を抜いている場合は仮歯を入れるなどの一時的な処置が行われます。
インプラント治療中に妊娠が分かった場合の対処法
インプラント治療中に妊娠が分かった場合は、すぐに担当の歯科医と産婦人科医に連絡してください。
治療の進行具合や妊娠の状態に応じて、治療の中断や延期が検討されます。
抜けた歯の代わりに仮の歯を入れるなどの応急処置が行われることもあります。
妊娠中に受けられるインプラント以外の治療法
妊娠中にインプラント治療を受けられない場合、部分入れ歯やブリッジなどの仮の治療法があります。
これらの治療法は、隣の歯に金属のワイヤーを引っ掛けて歯根のない歯を作る方法です。
産後、母体の状態が安定したら、再度インプラント治療を受けることができます。
まとめ
妊娠中のインプラント治療は絶対不可能ではありませんが、非常にリスクが高いためおすすめできません。
母子ともに健康を第一に考え、治療の時期を慎重に選ぶことが重要です。
インプラント治療を検討している方は、妊娠前に計画を立てるか、出産後に治療を行うようにしましょう。
多賀歯科医院では、患者様のいろいろなお悩みにもお答えしています。
お口のお悩みがありましたら、お気軽にご来院ください。
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