ブログ(記事)|患者さまに合わせたチーム医療を実践し、予防・メンテナンスに尽力する八王子・日野のか強診、多賀歯科医院
厚生労働省認定 かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所
歯科外来診療環境体制認定施設
北八王子駅、豊田駅から通える
日野市・八王子市歯医者さん多賀歯科医院です。
歯周病は「歯茎の病気」として一般的に知られていますが、実はそれだけにとどまらず、私たちの全身の健康とも深く関わっていることをご存知でしょうか。
多くの研究によって、「歯周病はさまざまな重篤な疾患のリスクファクターとなる」ことが明らかになってきています。
今回は、その具体的なリスクとメカニズムについて詳しく解説します。
歯周病と全身疾患の驚くべきつながり
歯周病は、歯茎の炎症と組織破壊を引き起こす慢性疾患です。
根本的な原因は歯垢内の菌とその毒素ですが、これらの菌や炎症物質が血流に入り込むことで、全身の臓器や血管にさまざまな悪影響を及ぼすのです。
1. 脳卒中の危険性を2.8倍も高める
歯周病と脳卒中の関連性に関する研究では、歯周病が脳卒中のリスクを約2.8倍に引き上げると報告されています。
歯周病の毒素や炎症物質が体内に放出されることで血液を凝固させ、血栓を形成することが原因とされています。
これが脳内の血液の流れを悪化させ、脳卒中の発症に繋がるのです。
2. 心疾患(心筋梗塞や狭心症)のリスクは2.7倍
歯周病は心疾患のリスクも約2.7倍に高めることが分かっています。
歯周病の毒素や炎症物質が血液内に流れ込むことによって、血栓の形成や血管の炎症が促進され、心臓への負担が増すのです。
歯周病感染による毒素や炎症物質は、血管内のプラーク(脂肪と菌の塊)を刺激し、血管の弾力性を低下させることも知られています。
3. 肺炎のリスクは4.2倍も増加
意外に思われるかもしれませんが、歯周病菌が肺に誤嚥されることで、肺炎の引き金になることもあります。
高齢者や免疫力の低下している人々では、歯周病菌や毒素が喉や気道を通じて肺に入り込み、感染を引き起こします。
特に入院や介護を受けている人、飲み込みが悪くなっている方は注意が必要です。
歯磨きや口腔ケアをしっかり行うことで、誤嚥性肺炎の予防にもつながります。
4. 糖尿病との相互作用:6.0倍のリスク
糖尿病と歯周病の関係は、「両者が悪循環を作る関係」ともいわれています。
歯周病の炎症性物質は血中に入り込み、インスリンの働きを阻害します。
これにより血糖値が高くなりやすくなるのです。
逆に、糖尿病を持つ人は免疫力が低下し、歯周組織の抵抗力も弱まります。
そのため、糖尿病患者は歯周病にかかりやすく、悪化しやすい傾向があります。
実際に、歯周病がある人は、ない人に比べて糖尿病になるリスクが約6倍も高まると報告されています。
5. 早産・低体重児出産リスクは7.0倍
妊娠中の女性は、特に歯周病に気を付ける必要があります。
炎症性物質や毒素が血液中を巡ることで、子宮の収縮を促す危険性もあります。
結果として、早産や低体重児出産のリスクが約7倍も高まることがわかっています。
日頃からの口腔ケアが、母体や胎児の健康維持にとっても重要なポイントとなってきます。
【今すぐできる!】歯周病リスクチェック
・歯ぐきが腫れている
・歯磨きをすると血が出る
・口臭が気になる
・歯がグラグラする
・歯ぐきが下がってきた
一つでも当てはまる方は、歯周病の可能性があります。
早めに歯科医院を受診しましょう。
まとめ:歯周病を放置せず、全身の健康を守りましょう
これらのデータが示すように、歯周病は単なる「歯茎の炎症」ではなく、私たちの命の危険も脅かすような重大なリスクファクターです。
治療や予防をきちんと行えば、そのリスクを大きく低減できることも確かです。
特に、次のポイントを意識しましょう:
・毎日の丁寧な歯磨き
・定期的な歯科検診とクリーニング
・虫歯や歯周病の早期発見
・生活習慣の改善(禁煙やバランスの良い食事)
清潔なお口の状態を維持することは、健康的な生活の土台を築くことにもつながります。
全身の健康を守るためには、日常的な口腔ケアをしっかりと行い、定期検診を受けたり必要に応じて治療を受けることがとても大切です。
あなた自身の健康だけでなく、家族や大切な人たちの健康を守るためにも正しい知識を身に付けましょう。
多賀歯科医院では、患者様の様々なお悩みにお答えしています。
お口のお悩みや不安なことがありましたら、お気軽にご来院くださいね。
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